Hearty Medical Care
てのひらに多量の汗がでる病気(症状)を「手掌多汗症」といいます。
活動している時や緊張した時などに、大量にてのひらに汗をかくため、社会生活に支障がでることがあります。
約20人に1人の方が手の汗で悩んでいます。
性別 | 有病率 | 平均発症年齢 |
---|---|---|
全体 | 5.33% | 13.8歳 |
男性 | 6.35% | 15.0歳 |
女性 | 4.11% | 11.6歳 |
などの特徴があります。
全てあてはまる方もいれば、1つか2つしかあてはまらない方もいます。
重症度は4段階に分かれます。①が軽症で④が重症です。実際に手汗の量を測定するわけではありません。
汗がどの程度気になるか、日常生活にどの程度支障があるか、の2点で判断します。
汗の量が少なくても重症の方もいれば、汗の量が多くても軽症の方もいます。
発汗 | 日常生活 | |
---|---|---|
① | 全く気にならない | 全く支障がない |
② | 我慢できる | 時々支障がある |
③ | ほとんど我慢できない | 頻繁に支障がある |
④ | 我慢できない | 常に支障がある |
治療法として最も確実な方法は、胸部交感神経節切除術です。
これは胸部の交感神経を一部切断する手術で、手術直後から手汗が減少します。手術は腋の下に3mm程度の孔を2ヶ所あけ、内視鏡を胸腔内に挿入して行います。手術時間は術中レントゲンで切除レベルの確認を行うため、片側約30分程度かかりますが、神経の切除操作自体は10分程度です。術後の傷はほとんど目立ちません。2泊3日の入院で可能です。また保険が適応される治療です。
創部写真
手術を受ける、受けないにかかわらず、まずは御相談にお越しください。日常生活において、具体的にどのようなことでお困りかを聞かせていただき、当院での治療はどのようなものか、どのような合併症があるのか等説明させていただきます。
呼吸器外科外来でお待ちしております。