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Hearty Medical Care

乳腺外科

転移と手術

微少転移

乳がんは、骨、肺、肝臓、脳などの遠隔臓器に転移することがあります。このような転移は乳がんがしこりとしてみつかるだいぶ以前から、すでに微小転移の形で存在し、1cm前後の大きさに増殖するとCT、MRIやPET-CT、骨シンチグラフィなどで遠隔転移としてみつかるようになります。乳がんと診断された時点で微小転移を直接確認することはできませんが、乳がんの性質や発見された時期から推定します。そして微小転移を伴っている可能性が高い場合には、乳がんの性質に合わせた薬物療法を行います。

手術

がんの局所をコントロールすることを目的に、発生した乳房の癌巣および近傍の転移リンパ節を切除します。乳房の部分切除の場合、乳房切除と比べ、局所再発の危険性はやや高いですが、まれに局所再発しても再切除を行うことで、生命予後は影響が非常に少ないことが判明し、当科では積極的に乳房温存手術(部分切除術)を行っています。
手術では、すでにある遠隔(微少)転移を減らすことは出来ません。逆に局所再発の中にわずか予後に影響することがあるため、画像検査と病理検査を用いた精度の高い癌の局在診断と術後の残存乳房に対する放射線治療を行って、局所再発を減らすよう努力しています。また乳房の整容性を維持するために必要最小限の切除を行うことと局所再発を減らすこととは一見相反することですが、可能な限り両立を図り、必要な場合には自家組織の補填や再建などの手技を行っています。
手術では、①がんの局所をコントロール;局所再発させない、②整容性の維持;きれいな乳房が重要であると考えています。

転移の早期発見

再発は、目にみえないくらい小さながん細胞が、乳がんになった最初の時点から体のどこかに潜んでいて、初期治療などもくぐり抜けて後になって出てくることです。
手術をした側の乳房やその周囲の皮膚やリンパ節に起こるものを「局所再発」といい、骨や肺などの乳房から離れた場所に発生する場合を「転移」あるいは「遠隔転移」といいます。
何らかの症状(ある特定の場所が常に痛い、咳が治まらないなど)を伴っていることもありますが、まったく無症状な場合もあります。
局所再発を早期に発見することは有効です。早期に治療することで治癒が期待できます。
遠隔転移再発を早期に発見することの有効性は否定されています。無症状の段階で検査で再発を発見して治療を開始しても,症状が出現してから治療を開始しても生存期間は変わらないことが臨床試験で示されています。遠隔転移のスクリーニングは奨められません。

再発治療

再発の治療は、局所再発と遠隔転移の場合で大きく異なります。
局所再発の場合は、初回と同様治癒を目指してがんを手術で切除したあと、必要に応じて放射線療法や薬物療法を行い再々発を予防します。
遠隔転移再発の場合は、特殊な場合を除き、がんの治癒は困難であると考えられます。
原則的にはがんの進行を抑えたり症状を和らげたりしてQOL(生活の質)を保ちながら、がんと共存するための延命治療を行います。